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検査内容

女性に必須の大腸内視鏡検査

大腸がんは女性のがん死亡率のトップです。(実は乳がんではないのです) 現代では食生活の欧米化により大腸がんが増加しております。 女性は若いころから便秘に苦しむ人も多く、長期間の腸内環境の悪化が大腸がんのリスクを増やすことになっています。また女性は「恥ずかしい」という理由からか、病院へ行くことを躊躇し、症状が悪化させやすいと言われております。 その結果大腸内視鏡検査もその需要が増しており、人間ドックや健康診断などの便潜血検査で陽性となった場合は必ず大腸内視鏡検査を行うことをお勧めいたします。

女性写真

大腸内視鏡検査とは

大腸内視鏡検査は、医師にとっても熟練した技術を要する検査です(長い大腸の曲がりくねった深部にやわらかい内視鏡を挿入しなければなりません)。また、挿入だけでなく、病気を的確に診断することが必要です。おくむら大腸肛門クリニックでは大腸肛門病学会・日本消化器外科学会の専門医がこの検査を担当いたします。

病変もなく平坦に見えるような大腸の粘膜表面でも、詳細に観察した結果、陥凹(かんおう)型になった病変が発見されたり、拡大して病変部を観察・分類することでその病変のより詳細な状態が把握できるようになってきました。現代の拡大内視鏡は、これによって約100倍の高解像拡大画像を得ることができ、より早い段階での疾患の発見、診断と治療に役立ちます。

大腸内視鏡検査の役割

大腸の観察には、肛門から挿入する内視鏡を使用します。主に大腸全体の粘膜を観察する、大腸内視鏡検査が一般的ですが、患者様の状況によっては肛門鏡・直腸鏡なども使用します。

大腸内視鏡の実際

長いスコープで、直腸から結腸、回盲弁(大腸の入り口)の大腸全域を観察することができます。大腸は曲がりくねっているので胃に比べ、挿入方法は複雑であり、専門の技術と経験が必要です。大腸の奥の小腸の一部まで挿入することが可能です。また、最近はスコープの硬度が手動可変になり、よりスムースな挿入ができるようになってきました。さらに、大腸内視鏡の鉗子口(かんしこう)を通じて様々な器具を用いることで、組織採取や、ポリープ切除などの処置も行えます。

ポリープ写真

苦痛のない大腸内視鏡検査を目指して

わが国では大腸内視鏡検査の受診率は低く、大腸がん検診の便潜血検査により要精密検査となった方のうち、実際に内視鏡検査を受けられた方は全体の約60%にとどまっています。

この原因として
1検査前に多量の下剤を飲むのが負担

2検査自体の痛みが心配

ということが大きいと思われます。

これらの心配から大腸内視鏡検査を受けず、その結果大腸がんの早期発見が遅れてしまうことは、大腸肛門病専門医としては解決したい問題です。
当院では患者様の苦痛を少しでも軽減できるよう、下記の工夫をしております。

検査前の下剤について

大腸内視鏡検査を行うためには、前処置といって下剤(腸管洗浄剤)を検査前に飲んでいただき、大腸の中の便をきれいに出してしまう必要があります。
この下剤は通常1500~2000ccの量を飲んでいただくことが多く、味や量のために検査の時に下剤を飲みきれなかった経験のある患者様もおられると思います。
このため当院では2種類の下剤を用意しており、患者様がなるべく飲みやすい物を選んでいただいています。

当院採用の下剤
① モビプレップ
モビプレップ
比較的新しい下剤で、多くの病院で広く使われています。他の下剤と比べて、合計の水分服用量が約1500㏄と少なく、腸内の洗浄にかかる時間も短くて済むことが特徴です。味はやや酸っぱい濃いめの梅味です。当日午前中に飲んでいただきます。

② ピコプレップ
ピコプレップ
最近新しく登場した下剤です。他の下剤と異なり、検査前日の寝る前と、当日午前中の2回に分けて飲むタイプです。最大の利点は1回に飲む下剤の量が150㏄と非常に少ないことです。ただ、それだけでは大腸がきれいにならないため、下剤の間に水分を別に飲んでいただくのですが、その際の飲料は透明であればOKです。(お水、お茶 、スポーツドリンク、コンソメスープなど具のない透明なスープ、透明なリンゴジュース、透明な色の炭酸飲料など。)下剤自体の味はオレンジ風味です。
以前の内視鏡検査の時に下剤の量が多くて飲みきれなかった方や、梅味が苦手な方にはお勧めです。ただし前日夜から内服するため、寝ているときに便意がおきてしまいよく眠れない場合があります。また夕食後に内服していただくため、検査前日が仕事などで帰宅が遅いという方にも向いていません。

当クリニックでは痛みの少ない大腸内視鏡検査を目指しています

一般的に大腸内視鏡検査は痛くて辛いという印象を持たれる方が多いと思います。 大腸内視鏡で痛みを感じる主な原因としては、

カメラの挿入時にカメラの先端や腹(シャフト)の部分で直接腸を押し、腸がアコーディオンのように伸びてしまうことによる痛み
挿入時や腸の観察時に腸内に空気を入れることにより腸が張ってしまう為に起こる痛み

などが考えられます。

当院ではなるべく痛みを感じないよう「身体に優しい大腸内視鏡検査」を目標に以下の工夫を行っています。

(1)「無送気軸保持短縮法」による挿入
空気を全く入れず、むしろ貯まっている空気を吸引することによって、膨らんで曲がりくねっていた腸をしぼませ、直線状にして挿入する方法で行います。カメラで腸を押すことが少なくなるため、痛みを感じにくくなります。
(2)「炭酸ガス送気」の使用

腸を観察するときは病変を見落とさないよう腸を膨らませる必要がありますが、通常の空気を注入するのではなく、炭酸ガスを使用しています。炭酸ガスは空気と比べ腸から吸収されやすく、呼吸により速やかに肺から体外に排泄されます。このため検査後のお腹の張りが改善しやすいとされています。炭酸ガスの安全性については様々な論文で報告されており、使用している施設も増えています。

 MRI炭酸ガス送気装置
(3)麻酔薬の使用
より快適な検査を目指し、鎮静剤・鎮痛剤を適宜使用します。
検査後は麻酔が覚めるまで1~2時間程度ベッドでゆっくり休んでいただけます。麻酔薬を使う場合は影響が残ることがあるので、検査当日は車やバイクの運転はできません。
ただ、当院は天満屋バスターミナルより徒歩2分と非常に通院しやすい場所にありますので、公共交通機関等でご来院いただけたらと思います。
(4)無理をしない検査
大腸内視鏡の操作は急がずゆっくりと行います。また、常に患者さんの反応を見ながら行い、無理な検査は行わないようにしています。
(5)検査後、個室での十分な安静
当院では大腸内視鏡検査後の方には、安全にご帰宅できるよう皆様にベッド・TV付きの個室をご提供しています。検査後完全に麻酔が覚めるまで、1~2時間程度ゆっくり身体を休めることが可能です。

大腸内視鏡検査はあらかじめ問診や内服薬の確認、検査前日に食べてよい食事のご指導などが安全な検査には重要と考えております。このため検査ご希望の方は一度外来を受診していただくようお願いしておりますのでご了承ください。

肛門鏡・直腸鏡の実際

肛門に直接挿入し、中を観察することで、肛門鏡では肛門周囲、直腸鏡ではS状結腸の手前までが観察できます。筒状の硬性鏡で長さが限られるため、観察範囲が限られますが、肛門鏡は肛門疾患の観察には欠かせないものです。直腸鏡は大腸内視鏡が開発されてからは使用頻度が少なくなってきましたが、迅速かつ簡便に検査が可能であるという点では有用です。

直腸肛門MRI検査

痔ろうの中でも肛門の奥深くに膿がたまる深部痔ろうは診断が難しく、その広がりに応じて的確な手術が必要とされます。当院では近隣の川崎病院と連携して、直腸肛門領域のMRI撮影を行っております。
検査は当院からFAXでの予約が可能で、予約のための川崎病院への受診は不要です。

 MRI

腸内フローラ検査

近年腸内細菌の乱れが便秘・過敏性腸症候群などの原因として大きく注目されています。
当院では腸内フローラ(細菌叢)検査が可能です。ご自身の便から腸内環境を分析し、その結果に合わせた個別の生活上のご指導が可能です。
詳しくはこちらをご参照ください。

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